ソードワールドＲＰＧリプレイ「黒き竜の封印」

【シーン３：ラーダ神殿】

［明日のために（その１）］

情報有れば憂いなし。
地図、街の残存戦力、同盟国、敵の規模・本拠、虎の真偽、領主の娘さんの居場所などなど。
調べたいことは山盛りだ。

アラン：「街の人々のところでご厄介になるわけにもいかんしな。とりあえず、奴らにゃ縁のなさそうなとこにでも」

ＧＭ：パーティはいったんラーダ神殿に移動した。
神殿といっても、オランやエレミアのそれに比べるべくもない。小さなものだ。
老司祭（注：セージ技能主体）がいて、冒険者たちを迎え入れる。
「この街の現状をみたかね？　ひどいもんじゃ」
「くっ、ヒザさえ言うことを聞いてくれたら、奴らなぞ一捻りなのだが……」

ＧＭ：では、老司祭から情報提供だす。
＞“牙の団”
首領ファングと大幹部４人（自称四天王）は、領主の館にいる。
手下どもをあわせると２００名強。
半数が採掘場警備にあたっている。君たちを追いかけたのは残りの連中だ。
「四天王は推定レベル３。ファングは推定レベル５以上……じゃ」
「エメス占拠は計画的だった。街の内部に尖兵を潜り込ませ、どうやってか、騎士団詰め所を破壊した」
「ただの荒くれ傭兵団とは違うかもしれん……謎じゃ」
「地下採掘もエメス石ではなく遺跡目的らしい。ますます謎じゃ」

＞街とその周辺の地図
老司祭から地図ゲット。
街は大きく４ブロックに分かれる。
　１．政治ブロック（領主の館、騎士団詰め所）
　２．商業ブロック（商業ギルド、盗賊ギルド）
　３．宗教ブロック（ラーダ神殿、地下遺跡の入口（魔術封鎖））
　４．一般ブロック（一般ぴーぽーの住居）
そして町外れに
　５．採掘場ブロック（採掘場、資材置き場、地下牢）
が存在する。

＞『正規軍』の現状、残存兵力
詰め所爆破のせいで兵力半減。騎士団長が死亡。
ただし戦意は十分で、強制労働に従事しながら反撃の機会を窺っている。

＞同盟国の存在
＞周辺で助けてくれそうな領
１．都市国家プリシス（同盟国）
　最も近く軍備も整っている。
　軍事国家ロドーリルと交戦中のため、必ず来てくれるかどうか……。
２．大国オラン（非同盟国）
　山越えをしないと辿り着けないので、微妙なところ。
３．軍事国家ロドーリル（非同盟国）
　征服されてもいいなら（以下略）

ＧＭ：ひとしきり語ると、老司祭は祭壇から一対の護符を取り出す。
「通話の護符といってな。古代王国の携帯電話（ぉぃ）じゃ」
「たいした報酬にならないが……できる範囲でいい、みんなを助けてやってくれんか？」
「街の連中はまもなく反撃に転じるじゃろう。あんたがたが協力してくれれば“誰か”が助かるかもしれない」

「（受ける、断るにかかわらず）あんたがたの目的が達成されるよう祈らせてもらうよ」

ハーモニースノゥ：正規軍は囚われの身で、領主のお嬢さんは今だ行方知れず…
同盟国は他国と交戦状態で、
このままでは数日のうちに、民衆が決起ですか…
ＧＭ：小国にとって絶体絶命のピンチ！な状態ッスね。
最悪の偶然か、はたまた精緻な策略か。

ハーモニースノゥ：司祭殿は、お嬢さんの行方は知らないのですか？
ＧＭ：「うむ。ワシもここへ来ると思って待っているのだが……」

［虎！虎！虎！］

ＧＭ：そんな話をしていると
ドンドンドン！　神殿の扉が乱暴に叩かれる。
「司祭様！助けてくれぇ！」
「しっかりして！ぼうや！」「ママァ……いたいよぅ」
「腕が！俺の腕が！」
口々に悲痛な呻きをあげる住民たち。
彼らを追って丘を登ってくる金色の獣……二頭の「虎」が姿を現した。

１０ｍほど離れて住民のしんがりをつとめるのは、長い金髪の娘。
弱々しく両手を広げ、行く手を阻んでいる。

神殿に逃げ込んだ住民が叫ぶ。
「セレン様！」「嬢ちゃん、だめじゃあああ！！」

アラン：「皆、神殿の中へ！」叫びながら虎の方へ。
「貴方も下がられよ。こ奴らは私が引き受ける」＞金髪の娘
盾になるのが騎士の務めってわけで、グレイブを構えて少女（セレン？）の前に走り出る。
ティシア：「くっ、子供にまで手を挙げるとは卑劣なっ」
アランさんと同じく前に出て壁になります。
アンスリウム：「なんだ！？」剣を抜きながら走って虎の前に出る（カバー）

［戦闘ダイジェスト］

瞬時に飛び出すＰＣたち。
敵は人食い虎。野生では最強とされる大型肉食動物だ。

だが、主に義憤に燃えるアラン、ティシア、アンシーは怯まない。
ハーモニースノゥの《フィジカルエンチャント》《プロテクション》の支援を受けた戦士たちは、巧みに攻撃をかわし、的確に反撃する。

ハーモニースノゥ：「魔法を受け入れて〜」
ティシア：「くっ、子供まで傷つけるとは卑劣なっ」
アラン：「貴女も下がられよ。こ奴らは私が引き受ける」「征くぞ！」
セレン：「危険ですわ！あなた方こそ下がって！」
アンスリウム：「私たちはだいじょうぶ！」
住民：「なんて強さだ……！」「がんばれ！仇を取ってくれェ！」
老司祭：「セレン、生きていたのか……！」「無茶をするな、退けっ！」

３ラウンドに及ぶ激しい攻防！
虎の爪がティシアの柔肌に襲いかかる。
しかし頑強なラメラーアーマーと魔力の防御壁で無傷！

一方、アンシーとアランの流れるようなコンボが炸裂。
虎は「ギャウンッ」と気絶。よろよろ、ばったり。
残る虎は、その場をうろうろ。
ついにひっくり返ってお腹を見せる。服従のポーズ。

戦闘終了ッ！
冒険者、無傷の勝利であった。

※ＧＭの小部屋
さりげなく伏線が張ってあります。
細かい台詞にもご注目♪

某ＰＬ氏は、この時点でピンと来ていたらしいです。
やるなっ。

冒険者たちは、物陰で虎を操っていた傭兵を発見。
アンシーが駆け寄り、素早く捕獲する。