] 「信じる者の幸福」/導入ステージ


GM    :シーンは街外れ。登場PCはリンさんになります。
リンさんは現在テルバーハイムの街の教会に身を寄せています。
この街は新派真教の教会と旧派真教の教会が一つずつあります。
街外れに病人が出たので、貴方は今その治療の帰り道を歩いています。

街外れの人気の無い方向に隠れる様にして歩いている人がいるのにリンさんは気が付いた所です。
リンは手招きをしてその人の方に合図をしています。

ここでシェイルが登場判定に成功。向い側の道から来て手招きをしているリンに出会う。
リンは因縁の知覚判定に失敗している為にシェイルと過去にあった事を忘れている。

シェイル  :リン? そんな所でどうしたの?
リン    :えっと…;ご、ごめんなさい。
シェイル  :くす…シェイル。前に会ったのが随分昔だったからね(苦笑)。
リン    :シェイル…さま…。本当にごめんなさい;
シェイル  :でも…どうしたの? こんな所で手招きして…?
リン    :あ…あちらに。

リンが指差した方向をシェイルは眺める。その方向には男の姿が…。

シェイル  :誰かいらっしゃるのですか?
GM    :その方向から男が姿を現します。
彼は、気を失っている女性を背負っています。
シェイル  :大丈夫ですか;;

シェイルは怪我をしているその女性の方に近付いていく。女性は酷い怪我をしているのが見て分った。シェイルは自分の持っている怪我の治療薬である<癒しの雫>に手をかけた。
しかし、女性の身体が淡い光に包まれその身体の傷が塞がっていく光景を見て手を止める。
後方からそれを見ていたリンがマーテルの御技である<聖光>を使ったのが分ったからだ。

GM    :怪我は治った様ですが、彼女の方はまだ意識を取り戻していません。
『済まない…』彼女を背負っていた男は警戒を少し解いて話しかけてきます。

男     :この街の人間か?
リン    :いえ。
シェイル  :旅の者ですよ…。
(リンの方を向いて)それにしても前から思っていたけど…癒しの力…更に上がったんじゃないの?
リン    :そうですかねぇ…これはやはり、マーテル様に私が人を救いたいという願いが通じたからでは無いでしょうか。
シェイル  :マーテル様のご加護…ね。
男     :君ら…司祭か?
リン    :え…まぁ…見習いですよ。

GM    :彼は何か言いたい言葉を飲み込むようにふと息を付いた。
シェイル  :どうか…なされたんですか?
男     :いや、気にしないでくれ。
それよりも彼女を休ませたい。何処か場所は無いか?
リン    :なら、教会の方で…。
男     :教会か…。
シェイル  :怪我が治ったとは言っても体力の消耗が酷そうですから…。
ゆっくり休ませた方がいいです。

男     :済まない…暫く世話になる。
リン    :お気になさらないでください。
シェイル  :所で…つかぬ事をお聞きしますが、その方は何故そんなお怪我を?
男     :後で話すさ。今は一刻も早く彼女を休ませたい。
リン    :分りました…では、こちらに…。

GM    :では教会に移動すると言う事でこのシーンは切れます。


GM    :では次のシーンはシャルアリスさんのシーンです。
ちなみに今移動中の人は登場できません。
シェルアリスさんはちょうどこの街に訪れた所です。

故郷に比べて随分と人通りの多いこの街にふっと溜息を付いてシャルアリスは宿屋を目指した。

シャルアリス:人がいっぱいいる…。
謎     :シャルアリス?
シャルアリス:おらを呼ぶのは誰だ?
GM    :呼び止めたのは親友のヴィルです。
彼は、以前は司祭でしたが、今は剣を持って武装しています。

シャルアリスはそのヴィルの装備に目をしかめながらこう尋ねた。

シャルアリス:どうした?ヴィル。ぬしは司祭ではなかったのか?
ヴィル   :ああ、今も信仰に生きている事には違いないよ。
シャルアリス:信仰に生きてる…そうなのか…。それにしても剣とは…何かあったのか?
ヴィル   :今は…任務でな。
この街に異端の思想を持った司祭が逃げ込んだのを追って来た。
シャルアリス:ぬしが我が村に来た時には救聖母様の救いを語ってくれた普通の司祭様だった筈だべ。ぬしが剣を持って異端を狩るというのはおらには信じがたい事だべよ。ぬしは元から剣を持ち、救聖母の愛を語れる人だったべか?
ヴィル   :アーとマーテルの愛を信じている事に変わりは無い。
ただ異端の者、そして闇の者というのはその愛を踏み躙り壊す物だ。
だから俺は剣を取った。

シャルアリス:そうだったべか…ヴィル、おぬしはやはり神の愛の為に剣を取り戦っているのだべか。
ヴィル   :ああ、それと神と神を信じる人々のために…。
シャルアリス:ヴィル…ぬしには村にいた頃救聖母様の愛を語ってもらった恩があるだべ。おらが助けになる事なら言って欲しいだべ。
ヴィル   :そうか…それは嬉しいな。お前に会えたのもアーの導きかもな。

シャルアリス:アーか。あの頃のおらは畑を耕す事しか能の無い農村の子倅だっただべ。
今は剣の腕も上達しただべが…ぬしの役に立つ事も多いだべよ。
ヴィル   :お前も…随分変わった様だな。
シャルアリス:まぁ…あれから、おらの方が随分色々とあったようだべ。
ヴィル   :ああ・・裏の事は良く聞いている。
シャルアリス:そうだべか…。
ヴィル   :まぁ、お前もこれから道を探していけばいい。
いや、お前はもう見つけているのかもな。
シャルアリス:ああ、これがおらの道だべ。

そう言って、シャルアリスはグレートソードを掲げる。

ヴィル   :そうか…。
シャルアリス:所でここから如何するだべか?
ヴィル   :取り敢えず俺は…今、教会に滞在している。その間に相手が見つかれば教会の方に連れ帰るだけだ。
シャルアリス:そうだべか…殺すのではないのだべな?
ヴィル   :あるいは抵抗すれば、殺す事になるのかも知れん。
シャルアリス:その異端者というのは…おらの想像では邪悪な魔術に手を出した者というイメージがあるんだべ。
ヴィル   :そうだな…
シャルアリス:どんな奴だべか?良ければおらに教えて欲しいだべ。

ヴィル   :あの女は神と信仰への重大な冒涜を行なったのだ。
きっと魔神にでも魅入られたに違いない。
シャルアリス:それは…凄い奴だべ;まともじゃ、考えられねぇ。
ヴィル   :罪深き魂は罪を犯す前に刈り取らねばならない。
シャルアリス:手伝える事があったら言って欲しいだべ。おらには剣を振るう事しか出来ないが、それには逆に自信があるだべ。

ヴィル   :お前の力も…借りねばならない事態になら無い方がいいのだがな。
そうもいかんかもしれんな。取り敢えず俺は教会に行く。話は後でしよう。
シャルアリス:付いて行っても構わないだべか?
ヴィル   :ああ…構わないが。それよりもお前は、宿はどうしている?
シャルアリス:この街には今、来たばかり…宿は決めていないだべ。
ヴィル   :うちの教会は…俺の同行者がいるせいで部屋は空いてはいないが…まぁ、宿の紹介くらいは司祭にしてもらおう。
シャルアリス:おらは教会に泊まるつもりは無いだべ。ただ…宿を紹介してくれるのはありがたいだべ。
ヴィル   :それじゃ…ひとまずは教会の方に行こう。

GM    :シャルアリスがヴィルと共に教会に向かった所でこのシーンは終了です。


GM    :次のシーンはシスティーナさんのシーンです。場所は新派の教会です。
礼拝堂では無く、祭司達が生活をする場所です。時間は夕刻です。
テーブルには鉢植えが置いてあります。

その鉢植えには黄色い美しい色の花々が植えてある。
花を見ながら近くにいたノーヴィス祭司はシスティーナに話しかけた。

ノーヴィス :花言葉は信じる者の幸福…綺麗な花でしょう。
システィーナ:そうですわね。まるで神に仕えるものの為にあるような花です。
ノーヴィス :信じる事は幸福な事です。
信じる心は他者にも幸福をもたらす事が出来ます。
花言葉を考えた人は、どんな事を考えてこの花言葉を付けたのかは知りませんけどね。

システィーナ:でも…そろそろお食事の時間ですわよ?
ノーヴィス :ああ、そうですね。リンさんもそろそろ帰って来ますかねぇ。

その時にリンとシェイルは登場判定に成功。教会の入り口から司祭風の女性を背負った騎士風の男と共に2人が入ってくる。
新派真教を国教にしているブレダ王国に、故郷であるハウトリンゲン公国を攻め滅ぼされた為に、シェイルの方は若干新派の教会に入る事は複雑そうではあったが…。

シェイル  :新派の教会ですか…。
システィーナ:おや?怪我人ですか?

ノーヴィス祭司とシスティーナは騎士風の男の背負っている女性の方に近付く。

ノーヴィス :その方は怪我をなさっているのですか?
リン    :一応、手当てはしておきましたけど;
シェイル  :気を失っている様ですから…早く休ませてあげたいのです。
システィーナ:あらまぁ…大変。それじゃ、こちらにどうぞ。

4人を客室の方に案内するシスティーナ。リンとシェイルも心配なので同行する。

シェイル  :初めまして、システィーナさんですね。私、シェイルと申します。
システィーナ:宜しく、シェイル。…シェイル、何処かで聞いた事がありますわね…。

システィーナは一応貴族出身なので、知性判定を行なってみる。
これが偶然にもクリティカル。シェイルが実はハウトリンゲンという以前滅ぼされた大きな公国の領主である、フランツ公爵の長女の名である事に気が付く。

システィーナ:(何だか随分共感できる立場の人ですわね♪)
シェイル  :は…はぁ; どうか…なされたんですか?

システィーナはシェイルが雷の指輪を付けているかどうか見てみる。7つある選定公の指輪。
シェイルがハウトリンゲン公国の後継者ならそれを付けている可能性があるからだ。
しかし、彼女はそれを付けていない。雷の指輪が行方不明であるという噂は事実の様だ。

システィーナ:何処かで貴女と同じ名前を聞いた事があるような気がしまして…。
シェイル  :え〜っと…どう言う事でしょうか;

リンは2人が話している最中に女性の方をベッドに寝かし付けている。
システィーナとシェイルもそれを見て、女性の世話を手伝う。

男     :済まない…恩に着る。
シェイル  :後は…この人が目を醒ますのを待つだけですね。
男     :そうだな…。
システィーナ:そう言えば、何処かにお使いに行く筈じゃありませんでした?リンさん♪
リン    :大丈夫です、すませてます;
システィーナさん、そうやって私をからかわないでください。
システィーナ:あら?からかってるつもりは無くってよ。貴女っていい反応するんですもの。
シェイル  :何しろ・・・リンは昔から純粋ですから(苦笑)
言ってしまえば穢れを知らないと言う所ですか。

システィーナは女性を連れてきた騎士風の男性に向かってこう尋ねた。

システィーナ:所で…どうなさったんですか?
男     :追われている。
リン    :誰にですか?
男     :教会の人間だよ。
シェイル  :何か…咎を受けるような事でもなさったんですか?失礼だと思いますが…

彼は自分の服の袖を捲り上げて力を込める。そうすると、彼の腕は見る見るうちに獣毛で覆われていく。獣化…ウルフェン特有の能力である。

男     :俺みたいな存在は教会のお偉方には認めて貰えないんだろう?
リン    :そんな事は…
システィーナ:そうですわね。ウルフェンの方は…。
シェイル  :まぁ…私は殆ど迷信のような物だと思っていますけどね。
この様な所では、そんな事をいうのはどうかと思いますけどね…(苦笑)。

この世界の宗教、真教の教えではウルフェン(獣人族)にはこの世の最期に訪れる救済の日に救いはもたらされないと説く僧侶が多くいるのである。

男     :彼女は…俺を庇ったから同罪らしい。
彼女ほど…純粋に神を信じようとした人はいないのにな。

男は皮肉そうに、呟く様にそう言って荷物をまとめ始める。

シェイル  :行くんですか?彼女をここに置いたままで…。
男     :ここにいると貴方達にも迷惑がかかる。
リン    :ですが…。
男     :彼女と一緒にいられるもの…これまでだと思ってるさ。
システィーナ:ここまで関わった以上…最後までお付き合いさせてくださいませ。
男     :しかし…一緒には連れていけない。大勢で行動すれば…それだけ見つかる可能性も高くなる。それに…貴方達にも迷惑をかける。

シェイル  :申し訳ありませんが…だからと言って見捨てるというのは人道に反します。
男     :見捨てる訳じゃない。

彼はそう断ってはいるが…その声からは決意が揺らいでいるのがわかる。

リン    :この方…貴方様にとっては大切な御方なのでしょう?でしたら…尚更傍にいて…守ってあげた方が宜しいのでは?
システィーナ:それに・・・貴方には私達に借りがある…そうでしょう?

そう言ってにやりと笑うシスティーナ。その様子を見て顔をしかめるシェイル。

シェイル  :随分と酷な事を言いますね;
リン    :システィーナさま;あの;;
システィーナ:だとすればこちらのお願いも聞き入れてくれませんか?
リン    :その様な脅迫まがいな真似は…;その…マーテル様に;;;
システィーナ:あ〜ら、脅迫じゃなくてよ。正当な取引って奴よ★
リン    :あの…その;;;あ!すいません、自己紹介が遅れました;;

リンは騎士風の男の方に向き直ってこう告げた。

リン    :私…リン=ディナイト=ドースティン。リンとお呼びください。
システィーナ:申し訳ありません、ノーヴィス祭司…この客室を暫く貸して頂く事になりますが…。
リン    :それなら私の部屋をお使いください。

ノーヴィス :いえ、部屋なら空いていますよ。

ノーヴィスはそう言い、男を見る。彼は迷うように考え込んでいる。
そして暫く沈黙した後に、彼はこう告げる。

男     :ひとまずは…彼女の意識が回復するまでは、この街にいよう。
後の事は…またその時にでも考える。
シェイル  :少なくても…彼女の意思も考えてあげてください。
リン    :だから、勝手に何処か言っちゃ駄目ですよ;
男     :分った…ここにはまた…戻ってくる。

そう言うと彼は立ち上がって、教会の外に出ていこうとした。

リン    :お気を付けて…。
システィーナ:一人の方が却って安全でしょうから…。

シェイルはひょいっと立ちあがると出ていこうとした男の傍に寄って来てこう告げた。

シェイル  :私は同行しますよ♪
男     :迷惑をかける事になるが…;
シェイル  :まかり間違って…貴方が手を血に染める事があると…大変ですからね。
男     :彼女の為にも…それはしたく無いのだがな。
シェイル  :私なら…そうなった時に穏便に事を済ませる術がありますから♪
男     :付いて来るのは勝手だ。
シェイル  :まぁ、迷惑だったら…そう言ってください。さすがに…相手の意思を考えないでこの様な事をするのは…どうかと思いますから(苦笑)。

リン    :大丈夫ですよ、人は皆…話せば分る物ですから♪
シェイル  :リン、システィーナ…女の人の方…宜しくね。
リン    :あ、はい!シェイルさまも…お気を付けて…。
男     :話せば分る…か…。奴らが話して分る人間なら…こんな事にはならなかったのだがな。

彼は教会から出ていく寸前に悲しそうに笑いながらそう吐き捨てる様に言った。

(実はここまでのシーンで3人とも彼から自己紹介を受けていない為に騎士風の男の名を知らないのである。シェイルは教会から出て暫くしてその事に気が付き…彼の名を教えてもらう事になる。彼の名はハインという。)

GM    :では…次のシーンはラヴィーネさんのシーンです。
これは夕方のシーンです。彼女の剣であるフィレンシアさんも登場します。

ラヴィーネは商隊の護衛を終えたが、その結果、この街に宿ることになる。
今は夕方なので、買い物をして宿に戻るところ。
彼女が買おうとしていたのは、人を殴るのに適した剣の鞘…威嚇や、殺してはならない相手と戦う時に適した装備の一つである。普通の鞘では、叩くと鞘が割れてしまう可能性があるからだ。
その他にも、相手を絡めとる事が出来る様にウィップを購入しておいた。

フィレンシア:貴女が鞭に手を出すとはねぇ…意外だったわ;
ラヴィーネ :これなら相手を傷付けなくて済むでしょう?
フィレンシア:それはそうだけど…(残念そうに言っている)

フィレンシアは知性のある魔剣。精神感応で宿主の方と言葉を使わずに会話ができるのだ。

そう言ってラヴィーネとフィレンシアが歩いていると正面から見覚えのある人が歩いてくる。
彼はかつての知人、ハインである。彼とは傭兵として共に戦った間柄であった。

ラヴィーネ :こんにちは。お久し振りですね。

彼は突然声をかけられて少々驚く。横には先程、ハインに付いて行くと言ったシェイルがいる。
(登場判定に成功した為。)
ハインは驚いた様に立ち止まる。

(GMはここでフィレンシアとラヴィーネに交渉判定を求めた。成功したフィレンシアは一瞬、ハインが何かに警戒したような素振りを見せたのに気が付いた。)

フィレンシア:あら…あの人、貴女に警戒してるみたいよ?
シェイル  :フィレンシア…どうして貴女…こんな所に…?
フィレンシア:あら、お久し振り。ライ君元気?

フィレンシアの前の持ち主はライという剣士。
シェイルの伴侶でもあるその人の剣であった為に、シェイルとフィレンシアは知り合いである。

シェイル  :あ…ライの方は今用事があって別行動なの(苦笑)。
フィレンシア:ふ〜ん。
ラヴィーネ :そう言えば…あの仕事の後はやっぱりどこか用事でも?
ハイン   :ああ…。

ハインはようやく驚きが醒めた様子でその言葉に返事をした。
相手が知り合いのラヴィーネである事に気が付いて少し安心した様である。

ラヴィーネ :どうしたの?ボクの顔に何かついてる?
ハイン   :貴女もここにいたのか…。
ラヴィーネ :ボクもさっきここに着いたばかりだよ。
フィレンシア:しかし…珍しいわね、シェイル。貴女がライ君と別行動を取ってるなんて
シェイル  :そんなに珍しい事ではないけど?

ハインは突然シェイルが黙った事に怪訝な顔をした。
シェイルとフィレンシアは精神感応で会話している為、他の人には聞えないのだ。

ラヴィーネ :こちらの方は。お連れさん?
ハイン   :いや…さっき会ったばかりだ。
シェイル  :初めまして…シェイルと申します♪
ハイン   :しかし…こんな所で出会うとは奇遇だな。すれ違うだけになりそうだが…。
ラヴィーネ :何か用事でも?
ハイン   :ここには長居は出来ない。ただ今は…。

そう言って言葉を切り、言いよどむハイン。

ラヴィーネ :何か手伝える事があったら言ってよ。
ハイン   :いや…。
ラヴィーネ :お仕事も終わったし…時間も空いてるしね。
シェイル  :親切な人ですね。貴女は…。
ラヴィーネ :ううん、友達として当たり前でしょう?
シェイル  :まぁ、確かに。
ハイン   :君の力を借りる事は無いと思う。でも…ありがとう。
ラヴィーネ :そこの宿に泊まってるからね〜。何かあったら来てよぉ〜。
シェイル  :また今度。

ハインとシェイルはその声を背に、シェイルの方は周囲に警戒しながら立ち去っていく。

フィレンシア:彼は何か悩みを抱えてるみたいだわ。
ラヴィーネ :うん…でも、本人が…ああ言ってる以上…ね。
フィレンシア:まぁ…そうだけど…。あれは只事じゃ無いと思うわ。
きっと、何かあったに違いないと思うわ。
ラヴィーネ :そんなに心配する事が?
フィレンシア:私はもう170年も生きているのよ。大体の事は分るわ。
ラヴィーネ :本当に長生きだねぇ。
フィレンシア:長生きねぇ…そもそもあのガマガエルのアルトクラルの奴が…。
ラヴィーネ :でも、何とかなったんでしょう?
フィレンシア:でも…私の体はもう帰ってこないのよ。何だか売られちゃったし…;
ラヴィーネ :…きっと、いい事だってそのうちあるよ。

ラヴィーネ :でも…貴女にも何かあったら手伝ってもらうかもしれないけど…いい?
フィレンシア:別に構わないよ♪
ラヴィーネ :それじゃ、宿の方に戻ろうか。
フィレンシア:そうね。

GM    :では、ここで2人が宿屋に戻った所でシーン終了です。
ここから展開ステージに移ります。
旧派教会の近く、シャルアリスさんのシーンです。

教会の近くの宿屋で、ヴィルはシャルアリスに印が付いた街の地図を渡す。

ヴィル   :それじゃ、宿代の方も払うさ。
シャルアリス:いや、それには及ばないだ。このまま宿屋に案内されて宿代を払われてしまうと借りを作ってしまう事になるだべ。
ヴィル   :まぁ、それならば別にいい。その分の礼は後でする事にしようか。

シャルアリス:いや…本来ならそれもいらないというべきなのだろうが…。
ヌシからは既に神、アーの教えを説いてもらったという礼があるからな。
そちらも礼を払わねば落ちつかないであろう…。

そうだな、傭兵の仕事一回分の報酬を渡してくれればそれでいい。

ヴィル   :ああ、すまないな。何だか気を使わせてしまったようで…;
シャルアリス:ヴィル…ヌシとは知らない仲でもあるまいが…だが事、仕事の話となるとまた、話も別になるだべが…。おらの事は普通の傭兵と思ってくれた方が気が楽だべ。
ヴィル   :随分、しっかりしたな。
シャルアリス:村から出てから暫く経ったから…四の五の言ってられないだべ。
ヴィル   :その言葉遣いだけは…相変わらずのようだが…。
シャルアリス:では、ヴィル。おらの力が必要になったら呼んでくれ。
とは言っても、傭兵に何かを伝える場合は…すぐに言葉の届く場所にいた方が良いんだけどな。
ヴィル   :そうだな…
まぁ、戦士としてのお前の力を、必要とする事態にならない方が…。
どちらかというと…他の事で手を借りる事になると思うがな。
シャルアリス:それじゃ、おらは宿にいくだべ。
ヴィル   :その前に…事情だけは話しておこう。この街に、闇の眷属…獣を匿った司祭が逃げ込んでいる。名前はリーリア。己の罪を悔いいる事のない愚か者だ。

シャルアリス:リーリア…だべか。闇の眷属の獣というのは魔獣か何かの類だべか?
おらはグリフォン辺りなら倒せるだべが…。
ヴィル   :そんな物騒なものじゃない。獣人(ウルフェン)という奴だ。
シャルアリス:獣人?所謂フルキフェルという奴か。

人間以外に言葉を解する人型の知性体全般をフルキフェルと総称されている。
ウルフェン以外にもオウガやエルフなどが存在する。

シャルアリス:確か教会の方では、神の救済の日に居場所のない連中とされてるだべが…。
ヴィル   :獣人は神に許されない者…闇の者とされている。
シャルアリス:と言う事は、そいつは<ほるーん>だべか?
ヴィル   :ほるーん?あっ…ああ;(納得できたらしい)

シャルアリスの言っていた<ほるーん>とは、フォールンウルフェンの事。
ウルフェンの中でも、生まれた時から闇に堕ちてしまった連中の事である。
殺戮衝動に抑制が効かなくなる為に、各地で被害を出す元凶となっている。

シャルアリス:盗賊団と戦った時に何人かのほるーんと剣を交えたことがあるだべ。
ヴィル   :ああ…そうなのか。恐らく奴らは殺戮者だ。それを匿った司祭も魔神にでも魅入られたのだろう。
シャルアリス:ほるーんを匿うとはとんでもない女だべ。

シャルアリス:そういう手合いが相手ならば…おらは協力をおしまないだべ。
ヴィル   :ああ…あの女はボロボロで弱ってるからな。そう遠くには行ってない筈だ。

さらっとヴィルはその事をさも当然の事の様に言った。

シャルアリス:ボロボロで弱っている?さっきも牢がどうだと言っていたが…。
その女だけを捕らえていただべか?それとも女と獣両方を捕らえていて両方とも逃げられただべか?
ヴィル   :2人を別の牢に捕らえていてな…。お前も知ってると思うが…獣の力というのは相当な物があるからな。
牢は破られ…女は連れ出されてしまったのだ。
シャルアリス:元司祭の女はともかく…ほるーんはとっとと殺しておくべきだっただべ。
ヴィル   :そうだな。
シャルアリス:分った…狂暴な獣と闇に堕ちた女司祭が相手なら…この剣を振るう事も厭わないが…やはり神の正しき裁きにかけるべきだと思うだべ。
他に情報は無いだべか?
ヴィル   :そうだな…人相書きがある。

シャルアリスはヴィルから裏切った女司祭と彼らが捕らえていたウルフェンの人相書きを受け取った。

シャルアリス:ありがたい事だべ。これがあると無いとでは調べられる情報量が大違いだべ。それじゃ、おらは宿に戻って独自に情報収集をするだべ。
ヴィル   :ありがとう…気を付けてくれ。
シャルアリス:(グレートソードを掲げて)ほるーん如きに遅れはとらんだべ。

そうしてヴィルとシャルアリスはお互いに分れた。
この時点で舞台裏でシェイルは運良く(希望判定に成功したので)煙幕瓶3本を購入。
後でハインに追っ手がかかった時に使うつもりの様だ。


GM    :では次はラヴィ−ネさんのシーンです。あなたは今宿屋の方にいます。
現在あなたは宿屋の下の酒場で食事をしている。

自動的に登場判定をしたフィレンシアも登場判定に成功。腰に帯剣されている為に、ここで登場判定に失敗すれば宿に置いてきぼりになっている所であった。
酒場には同じく登場判定に成功したシャルアリスにシスティーナがいた。
シャルアリスは海鮮パスタを食っている。この街は海から近かったのだろう。

フィレンシア:おや、シャルアリスじゃない?
シャルアリス:その声は… 姫様だべか?

システィーナの方を向いて声をかけるシャルアリス。フィレンシアへの因縁の知覚判定に失敗している為に、フィレンシアが話しかけている事に気が付かないのだ(何しろ剣だし)。

システィーナ:私じゃないわよ。多分…それね。
ラヴィーネ :それって言ったら失礼…この子ちゃんと生きてるんだから…。
システィーナ:これは…すいません。謝罪します。
シャルアリス:そこの…娘っ子だべか?

ラヴィーネを指差しつつ、そう尋ねるシャルアリス。
さすがに剣が意思を持っている事に気が付けないでいるらしい。
ラヴィーネはバスタードソ−ドの形状をしているフィレンシアをひょいと掲げると、シャルアリスにそれを見せた。

シャルアリス:正確には彼女の持ってる剣ね。
フィレンシア:ふっ…忘れてしまいましたのね…私のこと(涙)。
シャルアリス:おぉ…お主は…おらの口調が変だからと言って散々治そうとしてけど治らないから諦めてどっかいってしまった剣!!
システィーナ:長々と説明ありがとう。
フィレンシア:やっぱり貴方は…その口調、まだ治って無いみたいね。
ラヴィーネ :だめだよぉ。そう言う事…言ったら。
フィレンシア:でも、あの口調変じゃない?
ラヴィーネ :でんでん♪
フィレンシア:そう;私間違ってるのかしら?
ラヴィーネ :それに…色んな話しかたがあるから…。
システィーナ:中々…味わい深い物が…ある…だべ(///);
シャルアリス:姫様;おらはこの言葉遣いが染み付いてるから構わないだけんども姫様が使ったら、やっぱり違和感あるだべ。
ラヴィーネ :あ…自己紹介がまだだったね。ボクはラヴィーネ。
シャルアリス:おらはシャルアリスだべ。
システィーナ:私はシスティーナ。
フィレンシア:私はフィレンシアです。
シャルアリス:ああ、フィレンシア…宜しく。

そう言いながらパスタをぱくつくシャルアリス。興味が全く無さそうだ(笑)。
フィレンシアの事を掲げているラヴィーネを見て宿屋の主人が寄ってくる。

宿屋の主人 :お嬢ちゃん、随分立派な剣だなぁ。
ラヴィーネ :うん♪ 旅の連れだしね。
宿屋の主人 :ほぉ…旅の連れねぇ…。
ラヴィーネ :剣士に剣は切っても切れない縁があるから。おかしな言い方だけど。
宿屋の主人 :こんなに若いのに剣士稼業とは随分苦労してるようだな。
ラヴィーネ :ううん。好きでやってる事だから…。
シャルアリス:好きでやってるだべか…;

何故かラヴィーネの言う事にショックを受けるシャルアリス。

ラヴィーネ :とは言っても、剣闘士さんみたいな戦いが好きっていうんじゃなくて…。
それで何かを救えるんじゃ無いかなって思ってね。
シャルアリス:娘っ子…おらが剣の道を歩いて見つけた事は、この剣の道には修羅がいるということだけだべよ。
ラヴィーネ :でも…そういう考えを分ってくれる人もちゃんといるから。

それを聞いてごほごほと咳き込むシャルアリス。

システィーナ:大丈夫?
ラヴィーネ :まぁ…すぐに見つかるとは思わないけどね。
宿屋の主人 :俺なんかには剣の道なんていう、難しい事は分らないけどな。
まぁ、嬢ちゃん頑張れよ。それとあんたらも…最近この街物騒だから気を付けてくれよ。
ラヴィーネ :そうなの?
宿屋の主人 :ああ、何でも異端の司祭と人狼が街に潜んでるらしいからな。
異端審問官がそれを追って来たらしいからな。

ラヴィーネはそれを聞いて眉をひそめた。彼女はこの手の差別が嫌いだからだ。

シャルアリス:そう言えば、姫様。えっと…おぜぜは貯まっただべか?

ぐさっという感じに胸を押さえてテーブルに突っ伏すシスティーナ。
痛い所を突かれたらしい。非常に苦しんでいる。

フィレンシア:おぜぜってなに?
システィーナ:お金の事よ。
フィレンシア:そう言えば、ハインってどんな人?
ラヴィーネ :ボクは軽い剣を使ってるでしょう?向うは逆に大きな剣を使って戦うの。
重戦士って言うのかなぁ。
フィレンシア:う〜ん、そうかもしれませんわねぇ。

ラヴィーネはハインが獣人であるという所までは知らない。ただ、時々人間離れした
力を振るう事は知っているのだが…。

シャルアリス:どうしたんだべ?何を2人で見詰め合ってるだべか?
ラヴィーネ :あ…ううん。何でもない。そう言えばシスティーナってどこかのお姫様なの?
システィーナ:まぁ…昔はね。
シャルアリス:姫様の領地の中におらの村があっただべよ。
ラヴィーネ :ふ〜ん。
システィーナ:それでこの子は私の事を、まだ姫様って呼んでくれる訳よ。
シャルアリス:子という表現はちょっと止めて欲しいだべ、姫様;
システィーナ:あ〜ら。子というのを否定して欲しいとは中々いい度胸ですわね。
シャルアリス:…;姫様には勝て無いだべ。ところでフィレンシア、この辺りで怪我をした女司祭ってのを知らないだべか?
フィレンシア:さぁ?私は知らないわよ。そう言う事はラヴィーネに聞いてちょうだい。
ラヴィーネ :知らない(アッサリ)。
システィーナ:あらあら、どうしたの?シャルアリス。
シャルアリス:おらは今、仕事の関係で怪我をした司祭風の女性を探してるだべ。
システィーナ:ふ〜ん。

ここでシスティーナは思い出す。教会に怪我をして運ばれてきた女性は、司祭服こそ着てはいなかったが、マーテルクロスを付けていた事に…。

フィレンシア:あら…そう言う事だったら、教会の方に行って見たら?
やっぱり…怪我をしてるなら…ねぇ。
シャルアリス:新派か旧派かどっちの教会だべか?
フィレンシア:さぁ?
シャルアリス:旧派の方はもう聞いて聞いただべ…残るは…。
システィーナ:それじゃ、もうこの街には居ないんじゃ無いかしら?
教会関係者には関わろうとしないと思うから。
シャルアリス:姫様…何を知ってるだべか?おらが知ってる以上の事を言っただべよ。
まぁ…裏医者に聞くのも手だべが…何かおぬし等、おらに隠し事をしてるだべか?

そんな事は無いというフィレンシアの説得のもと、見事に丸め込まれるシャルアリス。

シャルアリス:それじゃ、おらは…怪我をした女司祭を追って医者を当たってみるだべ。
ラヴィーネ :所で…裏路地の方は色々と危ないから…気をつけて。
シャルアリス:誰に物を言ってるだべか?
ラヴィーネ :あなた♪(にこやかに)
シャルアリス:そう言えば…姫様はこんな事で何をしてるだべか?
システィーナ:暇潰しよ。正確に言えば金が無いから暇ばかりが出来てしまうのよ(;;)
シャルアリス:やはりこれは…金のある商人にコネを作る所からはじめるだべ。
システィーナ:そうよねぇ…それが一番よねぇ〜〜〜。
ラヴィーネ :それにしても…ハイン大丈夫かなぁ?
フィレンシア:探してみましょうか?

この間にシェイルの方は金貨を銀貨に両替する。
PL達はシスティーナに行く筈の資金がシェイルに流れている為に、システィーナの経済状態が悪いままだという笑い話をする。

GM    :では次のシーン、シェイルさん。

ウルフェンの外見的特徴(眉が左右で繋がっているなど)から、シェイルはハインの事をウルフェンであると判断できた。2〜3質問したい事がハインに出来たので、シェイルは人通りの少ない街外れにハインと一緒に移動した所である。時間はそろそろ夜になる所。
そこに登場判定に成功したフィレンシアがカラスになって登場する。

シェイル  :そろそろ夜になりますけど…今夜の宿はどうするんですか?
ハイン   :まだ…決めていない。
シェイル  :追っ手がかかっているとはいえ…宿を取るのは難しく無いと思いますよ?
それにちゃんとした所で休まないと疲れてしまいますし…。
ハイン   :俺は丈夫だからな…心配は無い。
シェイル  :襲われた理由というのは…教会関係だからですか?
ハイン   :まぁな…分るだろう?
シェイル  :ええ…。ウルフェンを放逐しようとするのは旧派真教くらいですからね。

この時点でラヴィーネが登場判定に成功。カラスになったフィレンシアが彼女の肩に止まる。
魔剣は時として人や獣の姿を取る事が出来るのだ。

シェイル  :ラヴィーネさん?
ハイン   :ラヴィーネ、何でこんな所に?
ラヴィーネ :何だか…さっき困ったような、弱ったような顔をしてたからさ。
気になってね。
ハイン   :済まないな。この街が物騒になってるのは俺のせいかもしれん。
少々追われていてな。
シェイル  :ラヴィーネさん、あなたは旧派の教会がウルフェンを迫害してるというのを知ってますか?
ラヴィーネ :うん…。
フィレンシア:傭兵が何人かウルフェンを探しに動いてますわ。
シェイル  :ハインさん、一つお聞きしたい。貴方は別にその手で…人を殺めたのですか?無辜の人を殺したり…悪事を働いたりしたのですか?
ハイン   :……彼女を助ける為に、教会の連中を何人か殺めた。罪が無い訳じゃない。
ラヴィーネ :でも…いわれの無い迫害を受けたのだから…その点では貴方を罪に問う事は出来ないと思いますけど?
その点ではむしろ、教会の方が横暴だよ?
シェイル  :言ってしまえば…正当防衛だから…
フィレンシア:それにしても困ったわねぇ…シャルアリス、悪い人じゃ無いんだけど、良く言えば一途、悪く言えば短気だからねぇ。
ラヴィーネ :そのシャルアリスって言う人が…追いかけている傭兵さん。
フィレンシア:そう。
ハイン   :傭兵まで雇われてるのか…。
シェイル  :少なくても…早めにその女司祭さん、貴方を助けた…彼女の所に戻った方がいいですね。
追っ手がかかっている以上…長居は無用だと思いますよ?
ラヴィーネ :ね…やっぱりお手伝いしようか?
ハイン   :いや…迷惑はかけられない。
ラヴィーネ :ボク、何回迷惑かけたっけ?
フィレンシア:そう…それにいざとなったら私達も逃げちゃえばいいんだし。
ハイン   :いいのか?君達は教会の人間を敵に回すかもしれないんだぞ?
シェイル  :だから?それがどうしたんですか?
ハイン   :全く無茶な連中だな(苦笑)
シェイル  :もし…それを怖がって貴方を見捨てたら…旧派真教の信者としては正しくても、人間として間違いを犯す事になりますからね。
私は人間として間違えたくは無いです。
ハイン   :人間として…か。彼女の意識が戻ったらもう一度会いに行く。
それからどうするかは彼女の意思に従うさ。彼女が…もし、迷っている様なら俺はそのまま去る。そうでないなら…。

ハインはそこで言葉を切り、街の方に振り返った。

ハイン   :そろそろ…お前達は街に戻った方がいいだろうな。
シェイル  :それは…貴方も同じだと思いますよ?(苦笑)
ハイン   :まぁ、宿なら適当に探すさ。止まれなきゃ野宿すればいい。
ラヴィーネ :フィレンシア、彼に付いて行ってくれる?
フィレンシア:貴女の頼みですからねぇ…従いますよ♪

フィレンシアはハインの肩にとまり、ハインに挨拶をした。

ハイン   :随分…人懐っこいな。(そう言ってフィレンシアの頭を撫でている)
ラヴィーネ :いいでしょう♪ボクの友達なんだよ、その子。
ハイン   :そうか…。いい友人を持ったみたいだな。
ラヴィーネ :それじゃね、ボクは向うの宿にいるから…。
ハイン   :ああ、分った。まぁ、何かあったら連絡するさ。
シェイル  :さてと、私の方はどうしようかな。
ラヴィーネ :分ったわ♪それじゃ、期待しないで待ってるね。
そう言えば…その、女の人が泊まってる教会ってどこ?
シェイル  :場所なら私が知ってる…ここだよ。

ラヴィーネに新派真教の教会の場所を説明するシェイル。

ラヴィーネ :それじゃ、ボクの方は先に戻っているから♪じゃ、気をつけて…。
ハイン   :貴女はどうするんだ?
シェイル  :宿を取るって方法もあるんですけど…一度離れたら見付かりそうにないでしょうからね、貴方は…。(苦笑)
ハイン   :取り敢えず、彼女が起きるまではこの街を去る事はないがな。
シェイル  :それじゃ、一度…リーリアさんの所に私は行ってますね。
ハイン   :頼む…。

シェイルが教会に戻り、このシーンは終了。


GM    :次のシーンは新派教会のシーンでシーンプレイヤーはシスティーナさんです。

前の舞台裏で、システィーナはリンと「女司祭リーリアが行き倒れていたのを教会で保護した」と口裏を合わせようとしていた。しかし…。

リン    :システィーナさま、その様な嘘をつくのは…;
システィーナ:そういう事にしておくの!
リン    :嘘をつくことは…神の教えに背く事ですから…;;
システィーナ:困った時ぐらい神様も見逃してくれるわよ。
リン    :そう言う事ではなく、真実をありのままに伝えるのが…;
システィーナ:ありのままに伝える事で不幸になる人もいるのよ。

この時点で登場判定に成功したシェイルが登場。
リーリアの安否が気になるので、部屋にあわてて駆け込んで来る。

シェイル  :リーリアは無事?
リン    :システィーナさま、やはり嘘は宜しく無いですよ!
シェイル  :何を揉めてるの?2人とも…;
システィーナ:彼女が無関係である事を強調する為に、多少強調を入れようとしたら彼女が難色を示したのよ。
リン    :だって、明かに違う事実を言ってるじゃないですか!!
シェイル  :リン…。
リン    :はい。
シェイル  :嘘も方便って諺、知ってる?
リン    :知らないです!そんな逃げは知らないです!!
シェイル  :事実を伝えて…その事実にもっと傷付く人がいても…その事実を貴女はありのままに伝えるの?
リン    :私は…その様な時は、私は全ての咎を背負います。
シェイル  :貴女が罪を背負っても…しょうがない事態だってあると思わないの?
リン    :ですけど…;

シェイルとリンが議論している最中、リーリアに化粧を施すシスティーナ。
こうしておけば、万が一リーリアの寝ている客室に踏み込まれたとしてもシラを切ることができるからだ。

リン    :疲れて寝ている方にそのような事をしてはシスティーナ様…駄目です;
システィーナ:寝てるわねぇ。(苦笑)
ノーヴィス :皆さん!夕食の準備が出来ましたよぉ。

食堂の方から ノーヴィス祭司の声がする。そしてスープのいい匂いも。
3人は今後の事を話し合う事も含めて、食堂に移動することにした。

シェイル  :さすがにお腹も減りましたしね。
リン    :あ…待ってください、ああ…;;
ノーヴィス :皆さん、今日は色々と疲れたでしょう?
たっぷり食べてゆっくり休んで下さい。
シェイル  :……。
システィーナ:いつもありがとうございます。

ふとシェイルの脳裏に、もしもノーヴィス祭司もウルフェン狩りに手を貸していたら…。
という危惧が思い付いてしまったので注意深くノーヴィス祭司の事を観察してみる。
(特技である支配者の黄昏を使用。このシーンにいる害意がある者が分かるのだが…)
少なくても、目立った害意は感じられない。思い過ごしだろうか…。
リンとシスティーナは食事前に神に祈り、シェイルは詐欺心に満ちた自分の心を誰に告げるとも無く懺悔した。
のんびりと食事をしながら、ノーヴィス はふと3人に向かって話しかける。

ノーヴィス :彼等のした事は…本当に悪い事だったのでしょうかねぇ?どう思います?
シェイル  :彼等のした事?
リン    :彼等のした事ですか…。
ノーヴィス :まぁ、実際どのような事をしたのか知りませんが…。
システィーナ:部外者である私達に言えることはあまり多くありませんけどね。
ノーヴィス :彼等は…教会から逃げてきたのでしょう?神の意志に従うのなら…そのまま捕まるべきだとは思いませんか?

リン    :私はそうは思いません。あの方達の目を見て何か…すごい悪い事をするような人達には見えませんでしたから。
シェイル  :ノーヴィス祭司。質問を質問で返す様で悪いのですが…貴方は…存在している事自体が罪であるという事を言われる人達の事をどう思いますか?
例え…それが神の教えであったとしても…救済の道すら与えられずに…。

そしてシェイルは少し話しを切り、断言する様にこう続けた。

シェイル  :そうして虐げられている、それを甘んじて受けるのは、私は正しいとは思いません。

ノーヴィスはその言葉に満足した様に微笑むと、脇に置いてある真実の書、そのゲリトリウスの部分を読み上げる。

ノーヴィス :見よ、肉を受けし娘が一つのあるもの、無いもの、富める者、貧しい者が獣を除く諸民族が、娘の栄光を称え上げ安心し、不安に苛まれる事が無くなる。

彼はそう読み上げると再びにっこりと微笑む。

ノーヴィス :獣は神の国に迎えいれられない者…これは彼等が闇の鎖に囚われている事を意味しているのか…更に言えば、この獣とは本当にウルフェンの事なのか…それは、確かでは無いのですよね。
シェイル  :獣がウルフェンであるというのは、解釈の一つに過ぎませんから…。
神学の講釈は私がマーテル(僧侶)では無いので出来ませんけどね。
少なくとも…人の身であっても獣のような行ないをする人もいますから…。
システィーナ:ただ…現実的な事をいうのなら…長くは隠し通せないという事ですわね。
彼女の傷が癒え次第…それよりも前になるかもしれませんけど、彼等に出ていってもらう事になりそうですわね。
リン    :ですが…あの方達をここから出してしまって…その結果命を狙われる…
というよりも…あの方達は更なる危機に晒される…のは、私は…。
シェイル  :一つ…言ってしまうなら…その後の事は彼女達の問題です。
追っ手がかかっている為に、ここから移動しなければならないというのは
止むを得ぬ事であると思いますよ?
リン    :そうですけどぉ;;出来る限りの事は、私はします。
彼等が安全に旅立てる様に…。
システィーナ:まぁ、リンはそう言う子だから…。
シェイル  :くす…安全に旅立てる様に、っていう所は、私も賛成だけどね。

シャルアリスはこの時点で登場判定に成功。
グレートソードを肩に担いで新派真教の教会の方に訪ねて来る。

シャルアリス:ここが新派の教会だべか…。
ノーヴィス :おや、何かご用ですか?
シャルアリス:おらの名はシャルアリスというだ。
シェイル  :こう言ってしまうのはどうかとは思いますが…;随分変わった話し方ですね;
シャルアリス:おらはこれが普通だと思うだべ。

一瞬にして顔が引きつるシェイル。
そこにいる女性3人と ノーヴィス祭司に対してシャルアリスはこう質問した。

シャルアリス:ここに怪我をしたリーリアという女性が厄介になっては居ないだべか?
ノーヴィス :おやおや、人探しですか?
システィーナ:いいえ、知りませんわ。

システィーナは他の人からリーリアの名前を聞いていない。故に、これはごまかしてはいないことになる。リンも同様。
この場でリーリアの名を知っているのはシェイルのみである。

シャルアリス:では、怪我をした女性が運ばれてこなかったか?
リン    :あ、それですか…。
シェイル  :ここは教会ですよ?日に何人の女性が怪我をして運ばれてくると思ってるんですか?その人達の名前を一々記録してると思ってるんですか?
ノーヴィス :そうですねぇ…今日も何人もの人を診察しましたからねぇ…。

リンが何かを話そうとする度にシェイルが機先を制してシャルアリスに話しかけてしまう為、リンは言葉を封じられた状態になってしまっている。

シャルアリス:まず、その女性には男が付き添っていた筈なのだが…。
シェイル  :女性が男性に付き添われて来る事なんて、それこそ良くある事だと思いますよ?
シャルアリス:そちらに聞きたいのだが(リンの方を向いて)。
リン    :はい、何でしょう?
シャルアリス:その2人はかなり重要な危険人物なのだ。男の方は闇の眷属である堕ちたウルフェン、<ほるーん>ウルフェンを知っているかね?
リン    :あの…;
シェイル  :所で…質問があるのですが、その様な危険人物がこの教会に怪我人を連れてくる。その様な事が本当に有り得ると思っているのですか?
シャルアリス:身元を隠せば有り得ない事ではない。
ノーヴィス :物騒な話ですねぇ。
シャルアリス:その女性の方も危険人物でな。魔神の力を受けた女なのだ。
シェイル  :申し訳ありませんが…来る場所を間違えてると思いますよ♪
教会にそんな人達が来る…そんな自体は起こり得ませんよ。
シャルアリス:闇の者達は狡猾だべ。それに医者ならこちらの方が近かったんだべ。
システィーナ:それじゃ、私と一緒に行きませんか?
シャルアリス:そんな、姫様と一緒なんて恐れ多いだべ。
システィーナ:闇の眷属が関わっているなら放ってはおけませんし。
シャルアリス:姫様がそう言う事に関わるのは…;
システィーナ:貴方も頑固ねぇ。まぁ、いいじゃない。
シャルアリス:所で、そちらの女性は何かいいたいことがあるようだが?

シェイルに話そうとする度に言葉を遮られるのでリンは拗ねていた。

ノーヴィス :リンさん?どうかしたのですか?
リン    :ご…ごめんなさい(;;)

そのまま懺悔室に走るリン。このシーンから退場してしまう。

ノーヴィス :おやおや…どうしたのでしょうねぇ…。折角の料理が冷めてしまいますが…。
システィーナ:(すっとシェイルの方に近付いて小声で)ありがとね。

そう言ってシスティーナはシャルアリスに同行し、食堂から出ていこうとする。

シャルアリス:そう言えば、さっきの娘ッ子はどうして出ていってしまっただべか?
システィーナ:きっと、貴方がいい男だから照れていたのよ。
シャルアリス:それと今回の事とは何の関係も無い事だべ。
シェイル  :別に…そう言うことは良くある事だと思いますけど?
システィーナ:またまたぁ。貴方は喋り口調にさえ気にしなければ良い男なのよ♪
シャルアリス:所で、姫様は闇医者の所に出入りする事は無いだべか?
システィーナ:私は無いけど…出来れば後で教えてね。
ノーヴィス :気を付けて下さいね。色々とおかしな噂も聞きますし…。
シャルアリス:おかしな噂って何だべか?
ノーヴィス :いえいえ、剣を持った方がたくさん♪街を出歩いていますからねぇ。
シェイル  :それはそれは…物騒な事。
シャルアリス:(溜息を付いて…)手間をかけた。

そう言って教会から出ていくシャルアリス。マントをばさっと翻して歩き去っていく。

システィーナ:ほら、そういう強盗とかはね、こういう闇医者の所に行くのよ。

耳を澄ませてシャルアリスの足音が聞えなくなった所でシェイルがほっと胸を撫で下ろし、

シェイル  :リンには悪い事をしましたね。(苦笑)
ノーヴィス :まぁ…リンさんは、少々融通の聞かない所がありますからねぇ。
シェイル  :信仰心が純粋な故の…弊害という所ですか。

GM    :このシーンはここで終了になります。
次のシーンはラヴィーネさんのシーンです。再び酒場のシーンです。
夜なので街の人間で賑わっている酒場。

ラヴィーネ :くす…賑やか、賑やか♪

今のラヴィーネは、袖の長い上着を着ていて、その袖の中にスリーブシース(武器を格納できるホルダー)を左右に付け、その中に鞭を4本入れている。
剣匠卿に認定された時に、その証しとして受け取ったケルバーソード(水晶製の剣)も帯刀している。

宿屋の主人 :よぉ、嬢ちゃん。
ラヴィーネ :ただいま♪
宿屋の主人 :用は済んだのかい?
ラヴィーネ :そう言えば…何だか街の方が随分物騒だって言ってましたけど?
宿屋の主人 :ああ…そうみたいだなぁ。
ラヴィーネ :詳しい話しとかって知らないかなぁ?もしかしたら暫くここにいるかも知れないから。
宿屋の主人 :ああ…ほら異端審問官とかが、異端の奴を探してるっていうが…。
ラヴィーネ :異端審問官…それって真教の方の…。
宿屋の主人 :ああ、教会の方の奴だ。

ここでシャルアリスが登場判定に成功。賑やかな宿に一人の大剣を持った長髪の美青年が入ってくる。

ラヴィーネ :シャルアリスさん。
シャルアリス:ラヴィーネ…さんだべか。
ラヴィーネ :呼び捨てで構わないよ♪

シャルアリスはラヴィーネのその言葉を聞くと、肩をすくめてイスに座った。

ラヴィーネ :お医者さんの方はどうでした?
シャルアリス:まぁ…さっぱりだべ。親父、強い酒を頼む。
宿屋の主人 :ああ、分った。

宿屋の主人が出した酒を一口飲みながらシャルアリスはラヴィーネに向かって、こう尋ねた。

シャルアリス:何か…武器を買って来たのだべか?
ラヴィーネ :やっぱり分るよね。

ラヴィーネは袖を捲り、そこに格納しているスリーブシースを見せる。

シャルアリス:革の匂いがしたからな。
ラヴィーネ :だって…これだったら♪人に変な怪我とかさせなくて済むでしょう★
シャルアリス:へぇ…そういう武器を使うだべか。
ラヴィーネ :んっ…ああ、うん♪
シャルアリス:剣の道は…斬ってナンボだ。
ラヴィーネ :あら…斬るだけ?斬って…それで何か得る物…残るものはないの?
ボクはそう言ったのを探したいの。
シャルアリス:活人剣か…。
ラヴィーネ :そんな大したものじゃないよ。まぁ、出来ればいいなとは思ってるけど。
シャルアリス:そう思っているのか…それはおらには出来ない道だべ。
ラヴィーネ :そうなの?
シャルアリス:おらの剣は…打ち砕く、切り裂く、貫く…それだけだ。
ラヴィーネ :でも…誰かの為に振るえるよね?
シャルアリス:分らん。
ラヴィーネ :何を持って剣を振るうかにも寄るとおもよ?
シャルアリス:何を持ってか…。
ラヴィーネ :結局…まぁ、生きる為…自分の為…誰かを守る為…大抵の人はそうだと思う。
まぁ…生きる為…かな?傭兵だとか…そういったお仕事に携わってるとね。
シャルアリス:まるで師匠のような事をいう…。
ラヴィーネ :まだ見習い…という事になるのかなぁ?
もしこれが、人を斬る為に斬る…殺す為に殺すっていう風になったら…多分、それはもう人じゃないんじゃないかな…。
でも…ボクは殺した人も救いたい…そう思ってる。
シャルアリス:闇に堕ちた人間の為に剣を振るうか…。
剣で人を救おうと思うことこそが…おらの発想には無かったかもしれないだべ。
ラヴィーネ :真教…マーテルの教えで…死は輪廻の道だから…忌むべき物では無い、と言ってるけど…実際その通りだと思うけれど…。
ただ…だからと言って全てを斬ろうとも思って無いしね。
シャルアリス:おらは…死を与える事はあるが…死について考えたことは無かっただべ。
倒すと言う事だけだった…おらの思いは…。
ラヴィーネ :そういう考え方もあるんじゃないかな…。

ふと…気になったシャルアリスは、ラヴィーネの剣を見た。
そこに刻まれているのは剣匠卿の紋章。世界にただ2人しかいない剣の導き手…この話している少女が、自分と同じ立場の者であるとシャルアリスは初めて気が付いたのだ。

シャルアリス:その称号も…お主のようなものが持ってると言う事は…無駄では無いと言う事か…。
ラヴィーネ :知ってるの?これ…。
シャルアリス:ああ…おらもだからな。
ラヴィーネ :世の中って…狭いねぇ(苦笑)
シャルアリス:この世界に2人しかいない剣匠卿がここに揃った訳か…。
ラヴィーネ :ボクなんかまだ見習い。一応、称号その物は受け継いでいるけど…。
まだ…この称号は重いから…。
シャルアリス:奢らないことは大事だべ。だがこれは…。

シャルアリスは剣匠卿の証明である本を取りだしてこう言った。

シャルアリス:これは…おらは象徴だとおもう。移り変わっていく剣士の象徴。
あり大抵に言えば、どんな剣士でもその剣の腕と言う物を持っている物だべ。この本にはそんな戦士達の思いを書き込んでいるんだと思うだべ。
ラヴィーネ :そうだね…。後の人が見て…共感してもらえる様な…。
そんな人になりたいかな♪
シャルアリス:お主なら…出来るだろう。
ラヴィーネ :ありがと♪
シャルアリス:見習と謙虚になる事も大事だが…この本を持つ自覚も大事だべ。
奢る積もりは無いが…誇らしく思いたいと思う。話せてよかった…。
ラヴィーネ :それじゃ、見習じゃなくて…これを持つ為の修行中の身って所かな♪

シャルアリスは肩をすくめて上の宿屋の方に去ろうとした。

シャルアリス:さらばだべ…。
ラヴィーネ :宿、一緒だよぉ〜♪
シャルアリス:別に宿から出るという訳じゃ無いだべ。
ラヴィーネ :わかってる。それじゃ、また明日。
シャルアリス:娘っ子に一本取られただべ…;

そういいながらシャルアリスは退場する。

ラヴィーネ :そう言えば…異端審問の人が街をうろついてるんだっけ?
宿屋の主人 :ああ、そうだが?捜索に傭兵を使っているという話だがな。
ラヴィーネ :でもまだ、捕まったとか…そういう事は無いでしょう?
宿屋の主人 :まぁ、教会の人が街の中を巡回してくれてるようなものだからな。
ラヴィーネ :はぁ…
宿屋の主人 :どうした?暗い顔して…。
ラヴィーネ :うん、今の話しを含めて…色々と考える事ができたから…。
宿屋の主人 :おお、そうか。若い時は色々と考えるのは大事だぞ。
俺の奢りだ!もう一杯飲め!!
ラヴィーネ :ありがと♪さてと…明日になったらハインの所にでもいこっかな。

GM    :それではこのシーンはここで切れます。


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